パートタイマー助成金と中小企業雇用安定化奨励金の活用

パートタイマー助成金と中小企業雇用安定化奨励金
非正規社員を正社員に登用するなど、非正規社員に対する待遇向上についての助成金は以下の2種類が存在します。
1、パートタイマー助成金(正式名称:短時間労働者均衡待遇推進等助成金
パートタイマー助成金とは、パートタイム労働者(一週間の労働時間が通常の労働者と比べて短い労働者)を対象とした助成金です。
【支給対象となる処遇制度】
①評価・資格制度の導入
正社員と共通の制度の場合は60万円(大企業は50万円)
パートタイマーのみの制度の場合は40万円(大企業は30万円)
②正社員転換制度の導入…40万円(大企業は30万円)
③教育訓練の実施…40万円(大企業は30万円)
④健康診断の実施…40万円(大企業は30万円)
2、短時間正社員制度導入促進等奨励金
平成22年4月よりパートタイマー助成金の一部であった助成金が独立したものです。
【支給額】
短時間正社員制度導入後、1人目の対象者が出た場合…40万円(大企業は30万円)
2人目~10人目までの対象者について…20万円(大企業は15万円)
3、中小企業雇用安定化奨励金
中小企業雇用安定化奨励金とは、有期契約労働者(契約期間を定めて雇用した労働者)を対象とした助成金です。
【支給対象となる処遇制度】
①正社員転換制度の導入…1事業主につき35万円
制度導入後3年以内に3人以上の有期契約労働者を正社員に転換させた場合…対象労働者10人までについて、1人につき10万円(母子家庭の母などの場合は1人につき15万円)
②正社員との共通の処遇制度の導入…1事業主につき50万円
③正社員と共通の教育訓練制度の導入…1事業主につき35万円
両方とも似たような内容の制度ですが、パートタイマー助成金は「労働時間が短い労働者」を支給対象とし、中小企業雇用安定化奨励金は「契約期間が定められた労働者」を対象としている点で異なります。
活用のポイント
1、併給調整規定を確認した支給申請で大きな助成額が得られるケースがあります。
パートタイマー助成金には「同じ事由により他の助成金等を受給した場合は、支給しないことがあります。」と明記されているのに対し、中小企業雇用安定化奨励金には併給禁止規定はありません。(担当者の方に問い合わせたところ、中小企業雇用安定化奨励金は支給要件に該当すれば似たような助成金を受けていても支給されるとのことでした。)
従って、パートタイマー助成金の支給を先に行い、その後中小企業安定化奨励金を受給すれば一つの制度の導入に対して2つの助成金が支給される可能性があります。
2、従業員をリストラすることなく人件費の削減が出来ます。
短時間正社員制度を導入し、制度の適用をした従業員の労働時間を削減することにより、従業員から喜ばれながら人件費の削減をすることが可能となります。
例: 正社員→短時間正社員、フルタイムパート→短時間正社員
3、正社員を外部労働市場から採用する必要性が減り、求人関連費用の節減になります。
非正規社員に対して正社員転換制度を設けておくことにより、求人関連費用を使わずして正社員の新規雇用が出来るとともに採用した正社員の能力に対する心配がなくなります。また、同制度を設けることにより非正規社員のモチベーションが向上し、良い社内競争が活発になります。
4、従業員の雇用ニーズへの対応につながります。
従業員の雇用形態を多様化させることにより、従業員の就業生活に対して生活の視点を組み込むことで親の介護への対応や育児参加、従業員の自己実現が可能となり、無理な働き方が少なくなります。
5、ダイバシティマネジメントの推進につながります。
混迷の時代であるからこそ提供している商品やサービスに「お客様の目線」が必要となります。雇用形態を多様化させ、従業員に生活やそのほかの活動を行う時間を十分に与えることにより新しいマーケティングの考え方を生み出したり、新しいアイデアなどの創造が可能となります。
【注意】平成23年度予算案では、両助成金を一本化される可能性がございます。
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